「モンステラ・エピプレムノイデスとは?エスケレート・マドカズラとの違いを実株で解説

「エピプレムノイデス」という名前を初めて聞くと、ポトスなどで知られるエピプレムナム(Epipremnum)の仲間?と思う方もいるかもしれません。

名前はよく似ていますが、今回紹介する植物はエピプレムナム属ではありません。

モンステラ属の Monstera epipremnoides(モンステラ・エピプレムノイデス)です。

国内ではまだ見かける機会が少なく、同じように葉に大きな穴が開くモンステラ・エスケレートマドカズラ(Monstera adansonii)と混同されることもあります。

実際にエピプレムノイデスを育てて観察していると、特に面白いのが葉に開く「穴(窓)」の形です。

同じ「穴の開くモンステラ」でも、エスケレートやマドカズラとはかなり違った表情を見せます。

この記事では、実際に育てている株を観察しながら、モンステラ・エピプレムノイデスの特徴や、エスケレート・マドカズラとの違いについて紹介します。

モンステラ・エピプレムノイデスとは?

モンステラ・エピプレムノイデスの学名はMonstera epipremnoides Engl.

英国王立植物園Kewのデータベース「Plants of the World Online(POWO)」では、現在も独立した種(accepted species)として扱われています。

自生地はコスタリカからパナマにかけて。湿潤な熱帯環境に生育する登攀性の植物です。

名前に「epipremnoides」と入っているためエピプレムナム属と紛らわしいのですが、分類上はサトイモ科モンステラ属です。

ちなみに学名などで使われる「-oides」には「~に似た」という意味があります。

つまり名前は似ていますが、ポトスなどが属するEpipremnum(エピプレムナム属)とは別のグループです。

出典:Kew Science – Monstera epipremnoides

最大の特徴は独特な「穴」の開き方

エピプレムノイデスを実際に育てていて、個人的に一番面白いと感じるのが葉の穴の開き方です。

単純に丸や楕円形の穴がポコポコと並ぶだけではありません。

葉が発達すると、主脈付近から葉の外側へ向かって非常に細長い穴が伸びていくような葉姿が現れます。

これは実株を見た印象だけではなく、Kewに掲載されている本種の形態記載にも特徴として記録されています。

そこでは小さな円形~楕円形の穿孔に加え、非常に細長く、主脈付近から葉縁近くまで伸びる穿孔が形成されることが記載されています。

この特徴が、エピプレムノイデス独特の葉姿につながっています。

穴が大きく発達すると「葉の骨格」のような姿に

さらに面白いのが、大きく発達した葉です。

穴が葉の外側へ向かって長く伸び、場所によっては穴と葉縁の間に残る葉身がかなり細くなります。

そのため、単に「穴の開いた葉」というよりも、葉脈を中心とした骨格のような独特の姿に見えることがあります。

Kewに掲載されている記載では、成熟葉は長さ約35~55cm、幅約22~35cm。葉には深い切れ込みと穿孔が形成されるとされています。

同じ株でも葉によって窓の数や形、長さが異なるため、新しい葉が開くたびに表情が変わるのも面白いところです。

エピプレムノイデスとマドカズラの違い

「穴の開くモンステラ」として日本で特に有名なのがマドカズラ(Monstera adansonii)です。

どちらも葉に穿孔を形成するため、特に写真だけを見ると似た植物に感じることがあります。

しかし実際に葉を見比べると、エピプレムノイデスでは非常に細長い窓が主脈付近から葉縁方向へ大きく伸びる葉が現れるのが印象的です。

今回育てている株でも、窓が大きく伸び、窓と窓の間や葉縁との間に細い葉身だけが残っている葉が見られます。

今後、同程度まで成熟した葉を並べた比較写真も追加していきます。

エピプレムノイデスとエスケレートは同じ植物?

エピプレムノイデスについて調べると、非常にややこしいのが「エスケレート(Esqueleto)」との関係です。

園芸流通では、エスケレートが「エピプレムノイデス」の名前で紹介されたり、両方の名前を併記して販売されたりする例があります。

そのため、長い間「エスケレート=エピプレムノイデス」と認識していた方も少なくないと思います。

しかし、少なくとも現在の植物分類上、Monstera epipremnoidesという種そのものは有効な独立種としてKewに掲載されています。

一方の「Esqueleto」は園芸流通上使われている名称であり、植物学上の種名としての Monstera epipremnoides と安易に同一視しない方が安全です。

特に珍しいモンステラでは、流通名・旧名・誤同定などが混在することがあります。

購入するときは名前だけでなく、実際の葉姿や由来も確認したいところです。

エピプレムノイデス・エスケレート・マドカズラを実株で比較

この3種類は、いずれも大きな穴を持つ葉を形成するため、写真では似て見えることがあります。

しかし実際の株を同じ条件で並べてみると、穴の形、大きさ、葉縁までの距離、葉全体のシルエットなど、それぞれに違った特徴があります。

今後それぞれの株がさらに成熟したら、葉サイズや穴の変化についても比較して追記していく予定です。

エピプレムノイデスは登らせて育てたいモンステラ

モンステラ・エピプレムノイデスは、自然界では他のものに登りながら成長する登攀性植物です。

Kewのデータでもclimber(登攀植物)として記録されています。

そのため栽培でも、モスポールや支柱などを使って上方向へ成長させることで、葉の大型化や成熟した葉姿を観察する楽しみがあります。

今回の株でも、葉ごとに窓の数や形がかなり異なります。

今後さらに成長させながら、どの程度まで葉が大型化するのか、窓がどのように変化するのか、成熟すると切れ込みがどう発達するのかを継続して記録していきます。

実は100年以上前に記載されている植物

国内ではまだマニアックな印象のあるエピプレムノイデスですが、植物学上は最近発見された植物ではありません。

International Plant Names Index(IPNI)によると、Monstera epipremnoides Engl. は1905年に発表されています。

100年以上前から学名が存在する一方、日本の一般的な観葉植物市場ではまだ情報が多いとはいえません。

さらにエスケレートとの名称の混同もあり、日本語で検索すると販売情報が中心になりやすく、実際の株を長期栽培した情報はまだ限られています。

だからこそ、このサイトでは実際に育てながら葉の変化や成長を継続して記録していきたいと思います。

出典:International Plant Names Index – Monstera epipremnoides

まとめ|エピプレムノイデスは「穴」を観察するのが面白い

モンステラ・エピプレムノイデスは、名前こそ少し覚えにくいものの、実物を見ると非常に特徴的なモンステラです。

特に注目したいのが、主脈付近から葉縁方向へ長く伸びていく独特な穿孔

マドカズラとも違った表情を持ち、園芸流通名のエスケレートとも単純に同一とは言い切れません。

今後もこの株を育てながら、大きな葉が出たときや葉姿に変化があったときには、この記事を更新していきます。

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モンステラ・エピプレムノイデスは国内ではまだ流通量の多い植物ではありませんが、タイミングによってはメルカリなどに出品されることがあります。

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参考文献・出典

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