
タイの野生エピプレムナム斑入り?メルカリで買った「Epipremnum sp.」を育てる

メルカリで「エピプレムナム sp.」として販売されていた、正体のはっきりしない斑入り株を購入しました。
最初は「名前が分からない斑入りエピプレムナム」くらいに考えていたのですが、実際の葉を見ると、一般的な斑入りエピプレムナムとは少し違います。
葉がわずかに歪んだり、形がいびつになったりする。
単純に斑が入っただけのピナツムとは、少し違う雰囲気があります。

メルカリで「エピプレムナム sp.」として購入
購入時には品種名や種名は付いておらず、表記はEpipremnum sp.。
つまり「エピプレムナム属の一種だが、種までは特定していない」という扱いです。
園芸流通では詳細不明の海外株にsp.表記が付くことは珍しくありません。
むしろ今回のような植物は、無理に有名品種名を付けられるより、sp.のまま流通しているほうが個人的には興味をそそられます。

ただの斑入りピナツムとは少し違って見える
まず気になったのが葉の形です。
斑入り部分の色だけを見るなら、他の斑入りエピプレムナムにもありそうな姿です。
しかしこの株では、葉の左右のバランスが少し崩れたり、葉身そのものが歪んだようになる葉が見られます。
もちろん、幼株の一時的な変形や栽培環境による可能性もあります。
それでも何枚か見ていると、「普通のエピプレムナム・ピナツムに斑が入っただけ」と片付けるには少し癖がある株に見えます。
出品者に聞くと「タイの野生エピプレムナムの斑入り」
気になったので、購入後に出品者へ由来を問い合わせてみました。
そこで聞いた説明では、タイに自生している野生のエピプレムナムから出た斑入り株とのことでした。

ただし、これは私自身が現地採集記録や産地証明を確認したものではなく、あくまで購入元から聞いた由来です。
そのためこの記事でも「タイ産野生個体である」と断定するのではなく、購入時に得た情報として記録しておきます。
タイにはEpipremnum pinnatumが自生している
ここで気になるのが、この株が何者なのかです。
現在正式に認められているEpipremnum pinnatumは非常に広い分布域を持ち、Kew Plants of the World Onlineではタイも自生地のひとつとして記録されています。
熱帯・亜熱帯アジアから太平洋地域まで広く分布する登攀性のサトイモ科植物です。
つまり「タイの野生エピプレムナム」という話そのものは、E. pinnatumの分布と矛盾しません。
ただしタイにはエピプレムナム属の植物が存在するため、産地がタイであることだけを理由に、この株をEpipremnum pinnatumと確定することはできません。
「大きくすると葉が割れる」と聞いている
購入時には、もうひとつ重要な情報がありました。
この株は大きく育てると葉が割れるとのこと。
これはエピプレムナム・ピナツムを考えるうえではかなり興味深い特徴です。
Epipremnum pinnatumは幼株ではほぼ一枚葉ですが、木などに登って成熟すると、葉が大型化して深く切れ込むようになります。
さらに成熟葉では、主脈近くに小さな穴が現れることもあります。
我が家でもセブブルーを大きく育てて葉に穴が開いてきた記録があり、その後さらに登らせることで実際に切れ込みが入るところまで育てています。

ただし「割れる=ピナツム」とまでは言えない
一方で、ここは慎重に見たいところです。
エピプレムナム属では成熟すると葉が切れ込む種類があるため、「葉が割れる」という情報だけでEpipremnum pinnatumと断定することはできません。
むしろ今回のようにsp.として流通した株なら、成熟させた葉を実際に確認してから考えたいところです。
切れ込みの入り方、主脈付近の穿孔、葉の幅、葉柄、茎の形など、成熟した株では確認できる情報が一気に増えます。
以前育てた「割れない謎のsp.」とは逆のパターン
この株で特に面白いのが、以前から育てている別の正体不明株との対比です。
以前、「細葉ポトスsp.」を何年も登らせて正体を調べた株があります。
そちらは「ピナツムかもしれない」と思って長期間育てたものの、葉が10cmを超えても、さらに大型化してもピナツムらしい切れ込みが一切出ませんでした。
今回の株はその逆で、購入元から「大きくすると割れる」と聞いています。
実際に登らせてどうなるのか、かなり比較しがいがあります。
斑入りピナツムにもいろいろなタイプがある
現在我が家には、エピプレムナム・ピナツム系だけでも複数の斑入りタイプがあります。
細かな斑が入るピナツム・マーブルや、ミントのような葉も出るピナツム ‘イエロー’も育てています。
同じピナツム系として流通していても、葉色や斑の入り方、幼葉の形にはかなり違いがあります。
今回のsp.も、成熟させることでその中のどこに近い植物なのか見えてくるかもしれません。

まとめ|名前を付けるのは成熟葉を見てから
今回の株は、メルカリで「エピプレムナム sp.」として購入した斑入り植物です。
葉には単純な斑入りだけではない少しいびつな形が見られ、購入元へ問い合わせたところ「タイの野生エピプレムナム由来の斑入り」との説明を受けました。
さらに大きく育てると葉が割れるとのことなので、Epipremnum pinnatumを含む成熟葉が切れ込むタイプである可能性はありそうです。
ただし、現時点で種を断定する材料はありません。
sp.はsp.のまま、まずは育てる。
支柱へ登らせて成熟葉が出たとき、切れ込みや穴がどのように現れるのか。その姿を見てから、改めて正体を考えてみたいと思います。










