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細葉ポトス sp.」とは?何年育ててもピナツムにならない謎のエピプレムナム

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正体不明の「細葉ポトス sp.」とは?何年育ててもピナツムにならない謎のエピプレムナム

我が家には、何年育てても正体が分からないポトスがあります。

数年前、メルカリで「ポトス sp.」「細葉ポトス」として購入した株です。

価格も当時としてはかなり高額でした。

購入したばかりの姿は、一見すると何の変哲もない緑色のポトス。

パーフェクトグリーンのような、ほぼ完全な緑葉でした。

ところが育てていくと、この植物は次々と妙な姿を見せ始めます。

細長い葉。突然現れる黄色い斑。そして支柱を何年登らせても、エピプレムナム・ピナツムのような葉にならない。

さらにカットした株を水槽で育てていたところ、今度は葉型そのものが変化しました。

いったいこれは何なのか。

現在でも正体は分かっていません。

今回は、数年間この株を育てて観察してきた記録を残しておきます。

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購入時は「ポトス sp.・細葉ポトス」

ポトスsp 細葉ポトスとして購入した正体不明のエピプレムナム
数年前に「ポトス sp.・細葉ポトス」として購入した当時の株。

購入時から品種名はありませんでした。

タグにも品種不明であることが示され、特徴として「細葉ポトス」とされていました。

当時の葉色はほぼ完全な緑。

見た目だけなら、パーフェクトグリーン系のポトスにも見えます。

しかし普通のポトスと比べると、明らかに葉が細長い。

この独特な葉型が気になり、正体不明のまま育て始めました。

育てていたら突然「ゴールデンポトス」のような斑が出た

さらに不思議だったのが斑です。

購入時はほぼ真緑だった株から、育てているうちに黄色い斑が現れるようになりました。

しかもその斑は非常に不安定。

ある葉ではゴールデンポトスのように派手な黄色い斑が入り、次の葉ではほとんど緑になる。

また派手になったと思えば、再び緑が強くなる。

斑の出方がかなり暴れます。

単純な緑葉のポトスとして購入しただけに、この変化はかなり意外でした。

もしかしてエピプレムナム・ピナツム?

細長い葉を見て、最初に疑ったのがEpipremnum pinnatum(エピプレムナム・ピナツム)です。

幼葉のピナツムは葉に切れ込みがないため、若い株だけを見れば細葉のポトスのようにも見えます。

そこで、ある程度大きくしてみれば正体が分かるだろうと考えました。

ピナツムなら支柱を登らせて成熟させるにつれ、葉に特徴的な切れ込みや小さな穴が現れてくるはずです。

そこで実際に登らせてみた

支柱を登らせて大型化した正体不明の細葉ポトスsp
正体を確認するため、支柱を登らせて葉を大型化させました。

エピプレムナムは、幼葉だけを見ていると正体を判断しにくい植物です。

そこでこの株も、支柱を与えてひたすら登らせました。

葉は順調に大型化。

ところが、待っても待っても期待していた変化が起こりません。

大型化しても葉が割れない正体不明のポトスsp
十分なサイズまで成長しても、ピナツムらしい切れ込みは現れませんでした。

葉が割れないのです。

葉が10cmを超えても、さらに登らせても、葉型は細長いまま。

少なくとも我が家で何年も栽培した範囲では、ピナツムで期待される成熟葉への移行を確認できませんでした。

参考:こちらがエピプレムナム・ピナツム

エピプレムナム ピナツムの実株 比較参考
比較参考として育てているエピプレムナム・ピナツム。

こちらは比較用のエピプレムナム・ピナツムです。

ピナツムは幼葉では切れ込みのない葉を出しますが、十分な高さまで登攀して成熟すると葉が深く切れ込みます。

また、中肋付近に小さな穴(ピンホール状の穿孔)が現れることがあるのも特徴です。

実際、植物資料でも成熟したE. pinnatumでは、葉の切れ込みと中肋周辺の小さな穿孔が特徴として記載されています。

ところが今回のsp株では、同じように登らせてもその特徴が現れません。

さらに気になるのが「葉の厚さ」

もうひとつ、実物を触っているからこそ感じる違いがあります。

葉が厚いのです。

Epipremnum pinnatumと一般的なポトス(Epipremnum aureum)を同程度の葉サイズで比べると、私の栽培株ではaureum系のポトスの方が厚く感じます。

そしてこの正体不明株は、葉型こそ非常に細長いのに、葉質はむしろ一般的なポトスに近い厚みがあります。

これは資料上の特徴とも興味深く一致します。

International Aroid SocietyによるE. aureumとE. pinnatumの比較でも、若い~成熟前のE. aureumはE. pinnatumより葉質が厚いことが両者を区別する特徴のひとつとして挙げられています。

形はpinnatumっぽい。でも触るとaureumっぽい。

このちぐはぐさが、この株をさらに分からなくしています。

そして斑がとにかく安定しない

この株のもうひとつの特徴が、斑の不安定さです。

購入時はほぼ緑。

ところが育てると黄色い斑が現れ、葉によってはかなり派手になります。

そのまま固定するのかと思えば、再びほぼ緑色の葉を出すこともあります。

一般的なゴールデンポトスを思わせる黄色い斑ですが、細長い葉型と組み合わさるとかなり独特です。

環境による斑の強弱だけなのか、もともと不安定な選抜個体なのか、現時点では分かりません。

水槽で育てたカット株から、さらに違う葉が出た

水槽で育てて葉型が変化した正体不明のポトスsp
カットした株を水槽で育てたところ、元株とは違う滑らかな葉型を展開しました。

さらに面白い変化が起こりました。

この株をカットし、水槽環境で育てていたところ、元株とは雰囲気の違うツルッとした葉を展開するようになりました。

枝変わりのような変化なのか、水耕環境や生育ステージによる形態変化なのかは分かりません。

ただ、同じ元株からこのような葉型の変化が現れたことは、栽培記録として残しておきたいと思います。

では、このポトスspは何なのか?

数年間育てて確認できた特徴を整理すると、次のようになります。

  • 購入時の名称は「ポトス sp.」「細葉ポトス」
  • 正式な品種名は不明
  • 購入時はほぼ完全な緑葉
  • 葉は一般的なポトスより明らかに細長い
  • 育成中にゴールデンポトスのような黄色い斑が現れた
  • 斑は非常に不安定で、派手になったり緑に戻ったりする
  • 支柱を登らせると葉は大型化する
  • 大型化してもピナツムのような切れ込みが現れない
  • ピナツムに見える細葉なのに、葉質は厚い
  • 水槽で育てたカット株では葉型にも変化が現れた

これらを考えると、少なくとも典型的なEpipremnum pinnatumとして説明するには違和感があります。

一方で、Epipremnum aureumの変異個体なのか、別のEpipremnumなのか、流通前の選抜個体だったのかについても、現在のところ判断できません。

未登録の品種?枝変わり?それとも単なる個体差?

想像はいろいろできます。

どこかで品種改良・選抜されていた株が正式な品種登録前に少数流通した。

既存のEpipremnum aureumから生じた葉型の変異個体。

あるいは、海外から名称不明のまま入ってきたEpipremnumの一系統。

ただし、これらを裏付ける資料はありません。

分からないものを、分かったことにしない。

現時点では「Epipremnumの何かである可能性が高い正体不明の細葉ポトス」として記録しておくのが一番正確だと考えています。

正体をご存じの方がいたら情報をお寄せください

この株を購入したのは数年前ですが、現在まで同じ特徴を持つ植物をほとんど見かけません。

もし同じ「細葉ポトス sp.」を過去に購入した方、同様の株を育てている方、あるいは品種名や流通経路について情報をご存じの方がいれば、ぜひ教えてください。

特に、昔この株がどこから流通したのかが分かれば非常に興味深いです。

植物の名前が分からないことは、コレクションとしては少し困ります。

でも何年も育て、成熟させ、姿の変化を追ってもなお正体が分からない。

それはそれで、正体が決まっている希少品種とはまた違った面白さがあります。

今後さらに葉が大型化したり、新しい特徴が現れたりした場合は、この記事に追記していきます。

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フィカス・アロイドを育てて記録する人
珍しい観葉植物を実際に育てながら、フィカス・モンステラ・フィロデンドロンなどのアロイドを中心に、成長記録・比較・増やし方をまとめています。 流通名だけでは分かりにくい植物も、実株の写真と栽培経験をもとに紹介しています。
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