
マドカズラの種類を実株比較|普通種・斑入り・ミント・ジャイアントスーパーとオブリクアの違い
葉にポコポコと穴が開く姿でおなじみのマドカズラ。
一般的なグリーンのマドカズラはホームセンターや園芸店でも見かけますが、実は園芸流通では斑入り、ミント、ジャイアント系など、かなり雰囲気の違う株も流通しています。
さらに、よく似た植物として名前が挙がるのがモンステラ・オブリクア(Monstera obliqua)です。
「穴がたくさん開いていればオブリクア?」と思いたくなりますが、マドカズラとオブリクアは植物学的には別種です。
今回は、実際に育てている普通のマドカズラ、ジャイアントスーパー、斑入り、ミント、そしてオブリクア系統の実株写真を使いながら、それぞれの特徴を見比べてみます。
マドカズラとは?正式にはモンステラ・アダンソニー
日本で「マドカズラ」と呼ばれている植物は、一般にMonstera adansonii Schottとして知られるモンステラです。
英国王立植物園KewのPlants of the World Onlineでも、Monstera adansonii は現在独立した種として認められています。
原産域は熱帯アメリカに広く、湿潤な熱帯環境で他の樹木などに登りながら成長する登攀植物です。

マドカズラ最大の特徴は、やはり葉身の内側に形成される穴(穿孔・窓)です。
デリシオーサのように葉縁まで大きく裂ける姿とはまた違い、葉の内側に複数の窓が残ることで独特な葉姿になります。
出典:Kew Science – Monstera adansonii
普通のマドカズラ|まずは基本形
こちらが一般的なグリーンタイプのマドカズラです。

葉身に大小の穴が入り、穴の周囲には比較的しっかり葉が残ります。
株が若いと穴が少ない葉が出ることもありますが、登らせながら成長させると、葉の大型化とともに葉姿の変化を楽しめます。
今回紹介する他のタイプを見るときも、この普通種を基準にすると違いが分かりやすくなります。
マドカズラ・ジャイアントスーパー|大型化を狙う園芸系統
こちらは「マドカズラ・ジャイアントスーパー」の名前で入手した株です。
この株は花宇宙由来。大型化するタイプとして入手し、現在はモスポールに登らせながら育成しています。

「ジャイアントスーパー」は植物学上の種名ではなく、園芸流通上使われている名称として考えた方が分かりやすいでしょう。
この株について個人的に一番興味があるのは、実際にどこまで葉が大型化するのかという点です。
モンステラは登攀させることで成熟した葉を出しやすくなるため、現在はモスポールを使って上方向へ成長させています。
今後、普通のマドカズラと同じ環境で育てながら、葉サイズや穴の入り方にどの程度差が出るのか記録していきます。
斑入りマドカズラ|穴と斑が同時に楽しめる
こちらは斑入りマドカズラ。

マドカズラ特有の穿孔に加えて、葉に白~クリーム色の斑が入ります。
同じ株でも葉ごとに斑の入り方が変わるため、次にどんな葉が出るのか予想できないのが斑入り植物の面白さです。
一方で、斑の部分は緑色部分より葉緑素が少ないため、通常のグリーン株とは成長速度や光への反応が異なることがあります。
斑の量が多い葉ほど見た目は派手ですが、栽培では株全体の緑量とのバランスも見ながら育てています。
マドカズラ・ミント|独特な葉色と葉形
こちらはマドカズラ・ミントとして育てている株です。

通常の斑入りとはまた違った淡い発色が魅力ですが、この株を育てていてもう一つ気になる特徴があります。
我が家のミント株では、通常のマドカズラより細長い葉が現れやすく、葉形の変化も大きく感じます。
この株でも葉によって形や発色に変化があります。ただし、見た目の違いだけから組織の状態やその原因までは判断していません。
ただし、これは現時点では実際に栽培している株での観察です。
「マドカズラ・ミントは必ず細長くなる」という意味ではなく、今後も新葉を追いながら、どの程度この傾向が続くのか記録していきます。
所有する4タイプを比較:確認済みの特徴と観察中のこと
| 普通のグリーン株 | 緑の葉身に大小の窓。比較の基準として育成 |
|---|---|
| ジャイアントスーパー | 花宇宙由来の株。モスポールで育成中。最終的な葉サイズは未確認 |
| 斑入り | 白〜クリーム色の斑。葉ごとの斑の入り方を観察 |
| ミント | 所有株では淡い発色と細長い葉が目立つ。全ミント株に共通する性質とは未確認 |
これは本文の所有株の記録を整理した表です。「ジャイアントスーパー」「ミント」はここでは入手・流通時の呼び名として扱い、正式な植物分類の階級とは分けます。葉サイズや成長速度の順位を決めた同条件試験ではありません。
ミント株の葉形はマドカズラ・ミントの個別記録、ラニアータという名前の扱いはラニアータの分類と葉の穴を確認した記事で詳しく整理しています。
マドカズラとオブリクアは同じ?
マドカズラについて調べていると、非常によく比較されるのがモンステラ・オブリクア(Monstera obliqua)です。
結論からいうと、マドカズラ(Monstera adansonii)とモンステラ・オブリクアは別種です。
Kewでは Monstera adansonii と Monstera obliqua の両方が、それぞれ独立したaccepted speciesとして掲載されています。
Monstera adansonii は熱帯アメリカに広く分布する一方、Monstera obliqua もコスタリカから南米熱帯部、トリニダードまで分布する登攀植物として記録されています。
出典:Kew Science – Monstera obliqua
実株で見るオブリクア|穴が非常に多いタイプ
こちらはオブリクアとして入手した系統不明株です。
特に穴が多く入るタイプで、葉身のかなりの面積を穿孔が占めています。

マドカズラも十分に穴の多い植物ですが、この株ではさらに葉身が薄く見え、穴の存在感がかなり強く感じられます。
ただし、オブリクアという名前は園芸流通上で誤同定されることもあるため、この株については産地や系統を確認できていない「オブリクアとして入手した株」として記録しています。
珍しいモンステラほど、流通名だけで断定せず、実物を育てながら特徴を記録していくことも大切だと思います。
マドカズラとオブリクアの違いは「穴の数」だけではない
よく「穴が多い=オブリクア、少ない=マドカズラ」という見分け方を見かけます。
しかし、実際にはそれだけで判断するのは危険です。
マドカズラでも成熟度や個体差によって大きな穿孔を持つ葉は出ますし、オブリクア自体にも幅広い形態があります。
そのため、見るポイントは穴の数だけではなく、葉質・葉形・葉身の残り方・茎や節・成長の仕方などを含めた全体です。
今回の2株についても、今後同程度まで成熟させた葉を並べて比較していきます。
アダンソニーという名前も覚えておくと分かりやすい
日本では「マドカズラ」という和名・流通名の方が圧倒的に馴染みがありますが、海外サイトや専門的な情報を調べるとMonstera adansonii(モンステラ・アダンソニー)という名前が基本になります。
つまり、一般的な園芸文脈では
マドカズラ ≒ モンステラ・アダンソニー
と理解すると情報を探しやすくなります。
一方でKewでは現在、Monstera adansonii の中に複数の亜種も認められています。
そのため「アダンソニー」という名前の中にも、産地や系統による多様性があります。
マドカズラは登らせると葉の変化を楽しめる
仕立て方と成長の具体例はマドカズラをモスポールで天井付近まで育てた記録で紹介しています。
マドカズラもオブリクアも、自然界では他のものに登りながら成長する登攀植物です。
そのため我が家では、ジャイアントスーパーを中心にモスポールへ登らせながら育てています。
つるを垂らして育てるのもできますが、成熟した葉姿や大型化を観察したい場合は、登る対象を用意して成長を追うのが面白い植物です。
特にジャイアントスーパーが本当にどこまで大型化するのかは、今後このサイトで継続して記録していきます。
まとめ|同じ「穴の開くモンステラ」でもかなり違う
マドカズラは一見シンプルな植物ですが、実際にいろいろなタイプを集めてみるとかなり奥深いモンステラです。
普通種、斑入り、ミント、ジャイアントスーパーだけでも、葉色・葉形・成長の仕方に違いがあります。
さらにオブリクアと比較すると、「穴が開いている」という共通点だけでは植物を見分けられないことも分かります。
今後それぞれを成熟させながら、葉サイズ、穴の入り方、成長速度なども継続して比較していきます。
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参考文献・出典
- Royal Botanic Gardens, Kew – Plants of the World Online:Monstera adansonii Schott
- International Plant Names Index:Monstera adansonii Schott
- Royal Botanic Gardens, Kew – Plants of the World Online:Monstera obliqua Miq.
- International Plant Names Index:Monstera obliqua Miq.










