
モンステラ・ラニアータにも穴は開く|ミント株の記録とアダンソニー亜種の分類

我が家で育てているモンステラ・ラニアータ ミントです。
この株を育てながら、以前から少し気になっていることがあります。
それが、最近「ラニアータ」の名前で流通している株には、葉にたくさんの穴が開いたものがかなり多いこと。
私自身はラニアータに対して「穴が開かない、あるいは穴が少ないタイプ」という印象を持っていました。
そこで今回、我が家のラニアータ ミントを記録するとともに、そもそも本来のラニアータはどんな葉なのかも改めて確認してみました。

ラニアータの分類と所有株の位置づけ
| Kewが採用する学名 | Monstera adansonii subsp. laniata (Schott) Mayo & I.M.Andrade |
|---|---|
| 分類 | サトイモ科モンステラ属。アダンソニーの亜種 |
| 自然分布 | ニカラグアから南米熱帯域 |
| 成長型 | 湿潤な熱帯環境の登攀植物 |
| この株の名前 | 入手時名称「ラニアータ ミント」。その名称だけで亜種や系統を確定したものではない |
学名・分布と以下の葉の形態はKew POWOのラニアータと掲載の形態資料で確認できます。現在の採用名は亜種ですが、掲載の形態解説には旧来の変種名で書かれた資料も含まれます。
マドカズラ全体の流通タイプを見比べる場合は普通種・斑入り・ミント・ジャイアントスーパーの所有株一覧、別のミント名の株はマドカズラ・ミントの葉形記録へ。同じ「ミント」の語だけで同じ系統とは判断していません。
ラニアータは現在アダンソニーの亜種として扱われている
現在、Kew(Plants of the World Online)ではラニアータをMonstera adansonii subsp. laniataとして認めています。
つまり現在の分類では、独立した「Monstera laniata」という種ではなく、モンステラ・アダンソニーの亜種という位置づけです。
過去には Monstera adansonii var. laniata などの名前でも扱われてきました。
「ラニアータは穴が開かない」とは言い切れなかった

今回あらためて調べてみると、私が持っていた「ラニアータ=穴が開かない」という認識は、そのままでは正しくありませんでした。
Kewに掲載されているラニアータの形態記載では、幼葉については穴がない場合だけでなく、片側に1〜4個程度の穴が開く場合もあるとされています。
さらに成葉では、穴がないものから複数列に多数の穴が現れるものまで記載されています。
つまり、ラニアータにも穴は開きます。
逆に言えば、「穴がないからラニアータ」「穴が多いからラニアータではない」と、穴の数だけで判断することもできません。
それでも最近の「ラニアータ」流通株には気になるところがある
とはいえ、個人的な疑問が完全になくなったわけではありません。
最近は「ラニアータ」の名前で、いわゆるマドカズラを思わせるような穴が多数入った株もよく見かけます。
ラニアータ自体がアダンソニーの亜種なので似ているのは当然なのですが、園芸流通では名前だけが独り歩きすることもあります。
そのため、現在流通している「ラニアータ」と呼ばれる植物がすべて同じ由来のものなのかについては、個人的にはまだ疑問を持っています。
ただし、少なくとも「穴が多いから誤流通」と断定する根拠にはならないことは今回確認できました。
穴以外の特徴も見ていきたい

ラニアータの識別では、穴の数だけを見るのでは不十分です。
分類上の記載では、葉の縦横比、左右非対称になる葉の基部、葉脈の角度、葉柄の鞘など、複数の特徴が使われています。
園芸店で一枚の葉を見ただけで判断するのは、思っていた以上に難しい植物なのかもしれません。
ラニアータ ミントの成長を引き続き記録
今回の株は「ラニアータ ミント」として入手し、我が家で実際に育てているものです。
今後さらに登らせて成熟した葉が出てくれば、穴の数や配置、葉の形にも変化が出てくる可能性があります。
「ラニアータとはどんな葉なのか」という疑問も含め、この株が成長するとどんな姿になるのか引き続き記録していきます。
また、流通しているラニアータについても違いが分かる株を入手できれば、実物同士で比較してみたいと思います。
植物名:モンステラ・ラニアータ ミント
入手時の扱い:ラニアータの斑入りとして流通した株(分類の説明と株の同定は区別)
斑:ミント系
栽培:自宅栽培株
観察ポイント:成熟に伴う葉形・穴(フェネストレーション)の変化










