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フィカス・ディシェリ斑入りとは?ティネケ・ブラジル・アサヒ・クライギーと実株比較

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斑入りのゴムノキというと「ティネケ」を思い浮かべる方が多いかもしれません。

しかし、フィカス・エラスティカにはほかにもさまざまな斑入り品種があります。

その中でも少しマニアックなのが、フィカス・エラスティカ ‘ディシェリ’(Ficus elastica ‘Doescheri’)。

細長い葉にクリーム色や灰緑色の斑が入り、一般的な斑入りゴムノキとは少し違った雰囲気を持っています。

そしてこのディシェリ、国内では「クライギー斑入り」などの名前と混同されることもある少々ややこしい存在です。

今回は実際に育てているディシェリ斑入りを中心に、ティネケ、ブラジル、アサヒ、そして斑の入っていないクライギーも写真で比較してみます。

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斑入りゴムノキ5株の比較データ

分類Ficus elastica/クワ科フィカス属。各品種・流通名の由来は別に確認
RHS掲載の‘Doescheri’濃緑の楕円葉にクリーム色の縁と灰色系の斑。葉柄・葉裏の主脈はピンク色
この記事で育てている株ディシェリ、ティネケ、ブラジル、アサヒ、緑葉のクライギー
実株から比べる点掲載時の葉形、斑の入り方、新芽の姿
未確認の点各購入株の生産者と系譜、クライギーとディシェリの遺伝的関係

‘Doescheri’の形態はRHSの園芸資料に照合しています。資料上の品種名と各購入株のラベル・来歴は分けて記録します。

フィカス・ディシェリ(Doescheri)とは?

フィカス エラスティカ ディシェリ斑入りの実株
実際に育てているフィカス・エラスティカ ‘ディシェリ’。

ディシェリは、インドゴムノキとして知られるFicus elasticaの斑入り栽培品種です。

海外では「Doescheri」の名前で古くから知られており、Royal Horticultural Society(RHS)でも‘Doescheri’という栽培品種名で紹介されています。

特徴は、なんといってもその葉。

一般的なエラスティカよりも細長い印象があり、緑色の葉にクリーム~灰緑色の斑が複雑に入ります。

手元の株と資料を比べるときは、葉の幅だけでなく、斑の模様や葉柄・葉裏も合わせて確認します。

ディシェリの斑はかなり複雑

フィカス ディシェリの斑入り葉アップ
ディシェリの葉をアップで見ると、複数の色が複雑に入り混じっているのが分かります。

ディシェリの面白さは、単純な「緑+白」の斑入りではないところ。

緑色の濃淡にクリーム系の斑が混ざり、葉によって模様もかなり変化します。

フィカス ディシェリの斑模様
同じ株でも葉によって斑の入り方が異なります。

RHSではディシェリについて、濃緑色の葉にクリームホワイトの細い縁取りと灰色系の斑が入り、葉柄や葉裏の主脈にはピンク色が見られる品種として説明されています。

実株を見ても、単純な覆輪斑とは違う独特の表情があります。

新芽も美しい

フィカス ディシェリ斑入りの新芽
展開途中のディシェリの新芽。

新しい葉が開いていく過程も、斑入りフィカスを育てる楽しみのひとつです。

葉が展開するたびに模様が違うため、「次はどんな斑が出るのか」を楽しめます。

完成した葉だけでなく、新芽から葉が固まっていくまで観察すると、この品種の色の変化もよく分かります。

よく見る斑入りゴムノキ「ティネケ」と比較

フィカス エラスティカ ティネケの実株
斑入りゴムノキとしてよく知られるフィカス・エラスティカ ‘ティネケ’。

こちらはフィカス・エラスティカ ‘ティネケ’(Tineke)。

現在流通している斑入りゴムノキの中では、かなり有名な品種です。

ティネケは幅のある大きな葉に、緑とクリーム~淡黄色の斑が入ります。RHSのティネケの解説にも、幅の広い楕円葉と緑・クリーム色の模様が記載されています。

ディシェリと並べると、同じ斑入りエラスティカでも葉型と斑の見え方がかなり違うことが分かります。

ディシェリは細葉と複雑な斑が特徴的なのに対し、ティネケはゴムノキらしい幅広い葉と大きな色面による斑が目立ちます。

フィカス・ブラジル

フィカス エラスティカ ブラジルの実株
フィカス・エラスティカ ‘ブラジル’として育てている株。

こちらはフィカス・エラスティカ ‘ブラジル’(Brazil)。

「ブラジル」という名前だけを見ると原産地を表しているようにも見えますが、ここでは所有株の流通名として記録します。

ここでは「ブラジル」として育てている株の入手名を記録します。この名前だけでほかの斑入り株と同じ系統とは判断していません。

斑入りエラスティカは似た品種が多いので、こうして実株を並べて見ると葉型や斑の入り方の違いが分かりやすくなります。

白斑が美しいフィカス・アサヒ

フィカス エラスティカ アサヒの実株
フィカス・エラスティカ ‘アサヒ’。

こちらはフィカス・エラスティカ ‘アサヒ’(Asahi)。

アサヒも日本で古くから知られる斑入りゴムノキのひとつです。

手元の実株比較では、アサヒの白系の斑と、ディシェリのクリームから灰緑系の模様を見ています。色合いは葉齢や照明でも変わるため、1枚の写真の白さだけを同定の基準にはしません。

この2株をそれぞれの入手名で分け、資料で確認できない系譜は推測で結び付けないようにしています。

実株を並べても、それぞれ違った雰囲気を持っています。

そして、よく名前が出てくる「クライギー」

フィカス クライギーの実株 細葉
斑入りではないフィカス・クライギー。細長い葉型に注目。

最後はフィカス・クライギー。

今回掲載しているクライギーは斑入りではありません。クライギーの葉柄と葉形を詳しく観察した記事もあります。

それでもこの記事に入れた理由があります。

ディシェリを調べていると、「クライギー」「クライギー斑入り」といった名称が一緒に出てくることがあるからです。

確かに実株を見ると、クライギーも一般的なゴムノキより細長い葉を持ち、ディシェリと似た雰囲気を感じる部分があります。

そのため流通過程で両者の名前が結び付けられてきた可能性は考えられます。

しかし、「ディシェリ=クライギーの斑入り」と断定するのは避けたほうがよいでしょう。

少なくともDoescheriは、Ficus elasticaの独立した栽培品種名としてRHSなどの園芸資料に記録されています。

名前が似た植物や流通名が混在するのも、フィカスを集めていると出会う面白さのひとつです。

5株を実際に並べてみると違いが面白い

名称 斑入り 実株で目立つ特徴
ディシェリ あり 細葉・クリーム~灰緑系の複雑な斑
ティネケ あり 幅広い葉・クリーム系の大きな斑
ブラジル あり 斑入りエラスティカの栽培品種
アサヒ あり 白系の斑が特徴
クライギー なし(今回の株) 細長い葉型でディシェリと混同されることがある

斑入りエラスティカを育てるときの参考

RHSではディシェリについて、鉢栽培では排水のよい用土と明るい光を案内しています。斑の模様だけで育てやすさや耐寒性を順位付けすることはできないため、この記事では実際に育てた5株の葉と新芽を中心に比較しました。枝の仕立て直しについては、別のフィカスを使ったジャワゴムの取り木記録も参照できます。発根までの期間が同じという意味ではありません。

ディシェリは「細葉の斑入りゴムノキ」として面白い

斑入りフィカスというとティネケなどの知名度が高いですが、ディシェリにはまた違った魅力があります。

細長い葉、複雑に混ざるクリームや灰緑色の斑、葉ごとに変わる模様。

そしてクライギーとの関係など、流通名を調べ始めると意外と奥が深い植物です。

何より、写真だけで名前を比較するよりも、実際の株を育てて並べてみると違いがよく分かります。

「ディシェリとクライギーって同じなの?」

そんな疑問からこの記事にたどり着いた方の参考になれば幸いです。

今後も新芽や成長による葉型・斑の変化を観察し、気付いたことがあれば追記していきます。

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フィカス・アロイドを育てて記録する人
珍しい観葉植物を実際に育てながら、フィカス・モンステラ・フィロデンドロンなどのアロイドを中心に、成長記録・比較・増やし方をまとめています。 流通名だけでは分かりにくい植物も、実株の写真と栽培経験をもとに紹介しています。
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