フィカス
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フィカス・キアティスティプラの特徴|厚い葉と幹の質感を実株で観察

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今回紹介するのは、少し名前を覚えにくいフィカス。

フィカス・キアティスティプラ(Ficus cyathistipula)です。

ウンベラータ、アルテシマ、エラスティカなどと比べると、園芸店で見かける機会はかなり少ないフィカスです。

いわゆる「やや珍しいゴムの木」ではあるのですが、人気が高騰して希少になっている植物というより、園芸店ではあまり見かけないという私自身の印象です。生産量や需要についての調査はしていません。

フィカス キアティスティプラの実株
我が家で育てているフィカス・キアティスティプラ

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フィカス・キアティスティプラとは?

フィカス・キアティスティプラは、クワ科フィカス属の植物です。

学名はFicus cyathistipula。

熱帯アフリカに広く分布するフィカスで、自生地では湿潤な森林や川沿いなどに生育します。

日本では観葉植物として流通しますが、ホームセンターや一般的な園芸店で常に見かけるようなフィカスではありません。

だからといって、コレクターが奪い合うような超人気種という感じでもない。

「珍しいけれど、人気が高すぎて珍しいわけではない」という、少し変わった立ち位置のフィカスだと思います。

葉は厚みのある革質

キアティスティプラの特徴のひとつが葉です。

葉にはしっかりと厚みがあり、薄く柔らかなタイプではありません。

植物学的な記載でも葉は革質(coriaceous)とされており、実際に触ってもかなりしっかりした葉です。

フィカス キアティスティプラの厚い葉
厚みのある革質の葉を持つフィカス・キアティスティプラ

葉は細長さがありながら、先端へ向かって形がまとまっていて、エラスティカの大きな楕円葉とも少し違った印象があります。

派手な模様があるわけではありませんが、濃い緑色の葉がまとまると落ち着いた雰囲気のフィカスになります。

面白いのは「幹」

個人的にキアティスティプラを育てていて面白いと思うのは、葉よりむしろ幹の質感です。

同じフィカスでも、エラスティカ系のゴムノキとは幹の雰囲気がかなり違います。

我が家の株を見ていると、幹の表面が薄く剥がれるようにポロポロとしてくることがあります。

この感じはエラスティカよりも、個人的にはカシワバゴム(Ficus lyrata)の幹に近い印象です。

もちろん樹皮の状態は株の年齢や栽培環境によっても変わりますが、複数のフィカスを育てていると、こうした「葉以外の違い」もかなり面白くなってきます。

エラスティカとは結構雰囲気が違う

日本ではフィカス属の観葉植物をまとめて「ゴムの木」と呼ぶことがあります。

そのためキアティスティプラもゴムの木の仲間として扱われますが、一般的なインドゴムノキ系とはかなり雰囲気が違います。

我が家での比較 キアティスティプラ エラスティカ系
葉 厚い革質で比較的細長い 大きく幅広い葉が多い
幹の印象 表面がポロポロ剥がれるように見えることがある 比較的滑らかな印象
幹の雰囲気 個人的にはカシワバゴムに近く感じる インドゴムノキらしい質感
店頭で見かける頻度の印象 少なめ 非常に多い

珍しいのに、あまり人気がない?

キアティスティプラについて面白いのが国内での立ち位置です。

園芸店を回っていても、それほど頻繁には見かけません。

その意味では、私の見た店頭では比較的見かけにくいフィカスです。

ただ、斑入りの希少フィカスや人気の原種フィカスのように、探している人が非常に多いという印象もありません。

知名度や需要、生産する事業者の数が関係しているのかもしれません。ただし、生産量や需要を示すデータは確認していません。

個人的には、そんなタイプの「珍しさ」だと思っています。

珍しい植物というと高価なものを想像しがちですが、園芸植物には「人気だから希少」な植物と、「作られていないから見かけない」植物があります。

この植物がどちらに当てはまるかは、今のところ分かりません。

野生ではかなり大きな木になる

鉢植えで見ると中型の観葉植物という印象ですが、自生地では樹木として成長します。

FigWebの基亜種の資料では、樹高8mまでの樹木として記載されています。

さらに地面から普通の樹木として育つだけでなく、半着生的に生育することもあるフィカスです。

室内の鉢植えだけを見ていると想像しにくいですが、自生地での姿を知ると、いかにもフィカスらしい植物です。

大きめのシコニウムをつける

キアティスティプラもフィカス属なので、イチジクのようなシコニウム(隠頭花序)をつけます。

FigWebの基亜種の資料では、新鮮なシコニウムの直径は3~5cmほどです。これは資料上の形態で、我が家で測った値ではありません。

観葉植物として葉だけを見ていると地味なフィカスですが、自生地での生態まで調べるとなかなか個性的です。

キアティスティプラの植物データと実株

学名Ficus cyathistipula Warb./クワ科フィカス属
種の自然分布熱帯アフリカ
基亜種の自生環境森林の川・小川沿い、岩場にも生育
生育型・高さの資料値基亜種は地生~半着生、樹高8mまで。鉢植えの到達サイズではない
葉の資料値基亜種では革質、長さ6~20cm・幅3~7cm
本人株の観察厚い葉と、薄く剥がれるように見える幹の表面
国内の流通園芸店で見かける機会が少ないという本人の印象。生産量は未調査

分類と種の分布はKew POWO、生態・形態はFigWebの基亜種の資料によります。所有株の亜種まで同定した記録ではないので、数値を本人株の実測値とはしません。

葉以外の姿を見る関連記事として、マクロフィラの気根やオオバイチジクの幹の空洞もあります。それぞれの株で観察したことを、種全体の共通点とは分けて記録します。

店頭ではあまり見かけないフィカスを育てる面白さ

キアティスティプラには、巨大な葉も派手な斑入りもありません。

正直なところ、フィカスの中で特に人気がある種類とも言いにくいと思います。

でも、それが逆に面白い。

店頭で見かける機会が少ない理由は、生産や流通を含めてまだ分かりません。

そんなフィカスもあります。

実際に育ててみると、厚みのある葉だけでなく、エラスティカとは違う幹の質感など、写真だけでは気づきにくい特徴もあります。

有名な品種だけではなく、こうした少しマイナーな種類を比べていくのも、フィカスを集める面白さのひとつです。


※幹の質感、国内での流通量や人気については、筆者が実際に栽培・園芸店等で観察してきた範囲での印象を含みます。樹皮の状態は株齢や栽培環境によって異なる場合があります。

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フィカス・アロイドを育てて記録する人
珍しい観葉植物を実際に育てながら、フィカス・モンステラ・フィロデンドロンなどのアロイドを中心に、成長記録・比較・増やし方をまとめています。 流通名だけでは分かりにくい植物も、実株の写真と栽培経験をもとに紹介しています。
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