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モンステラ・エピプレムノイデスとは?エスケレート・マドカズラとの違いを実株で解説

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「エピプレムノイデス」という名前を初めて聞くと、ポトスなどで知られるエピプレムナム(Epipremnum)の仲間?と思う方もいるかもしれません。

名前はよく似ていますが、今回紹介する植物はエピプレムナム属ではありません。

モンステラ属の Monstera epipremnoides(モンステラ・エピプレムノイデス)です。

国内ではまだ見かける機会が少なく、同じように葉に大きな穴が開くモンステラ・エスケレートやマドカズラ(Monstera adansonii)と混同されることもあります。

実際に育てて観察していると、特に面白いのが葉に開く「穴(窓)」の形。

同じ「穴の開くモンステラ」でも、エスケレートやマドカズラとはかなり違った表情を見せます。

この記事では、実際に育てている株の写真を使いながら、モンステラ・エピプレムノイデスの特徴や、エスケレート・マドカズラとの違いを紹介します。

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エピプレムノイデスの基本データ

学名・分類Monstera epipremnoides Engl./サトイモ科モンステラ属
自然分布コスタリカ〜パナマ
自生環境Kew掲載の形態資料では標高1,300〜1,800mの雲霧林
成長型樹木などを登る植物
成葉の記載葉身は長さ35〜55cm・幅22〜35cm。室内栽培で到達する大きさの保証ではない
所有株の観察細長い窓が葉縁近くまで伸びる。さらに成熟させた葉は継続観察

分布と形態はKew POWOと掲載のCATE Araceae資料を参照。自然分布の標高だけから、室内での耐寒温度や最適温度を決めることはできません。

モンステラ・エピプレムノイデスとは?

モンステラ・エピプレムノイデスの学名はMonstera epipremnoides Engl.。

英国王立植物園Kewのデータベース「Plants of the World Online(POWO)」では、現在も独立した種(accepted species)として扱われています。

自生地はコスタリカからパナマにかけて。湿潤な熱帯環境に生育する登攀性の植物です。

名前に「epipremnoides」と入っているためエピプレムナム属と紛らわしいのですが、分類上はサトイモ科モンステラ属です。

ちなみに学名などで使われる「-oides」には「~に似た」という意味があります。

つまり名前は似ていますが、ポトスなどが属するEpipremnum(エピプレムナム属)とは別のグループです。

出典:Kew Science – Monstera epipremnoides

最大の特徴は独特な「穴」の開き方

エピプレムノイデスを実際に育てていて、個人的に一番面白いと感じるのが葉の穴の開き方です。

単純に丸や楕円形の穴がポコポコと並ぶだけではありません。

葉が発達すると、主脈付近から葉の外側へ向かって、細長い穴が大きく伸びていくような葉姿が見られます。

モンステラ・エピプレムノイデスの特徴的な細長い穴が開いた葉

実際の葉を見ると、穴と穴の間に細い葉身が残り、単に丸い窓が開いている植物とはかなり違った印象です。

これは実株を見た印象だけではありません。

Kewに掲載されている本種の形態記載でも、小さな円形~楕円形の穿孔に加えて、非常に細長く、主脈付近から葉縁近くまで伸びる穿孔が形成されることが記載されています。

まさに、この独特な穴の形がエピプレムノイデスの大きな魅力です。

エピプレムノイデスとエスケレートは何が違う?

エピプレムノイデスについて調べると、必ずと言っていいほど出てくるのがモンステラ・エスケレート(Esqueleto)です。

園芸流通では、エスケレートが「エピプレムノイデス」の名前で紹介されたり、両方の名前を併記して販売されたりしてきた経緯があります。

そのため「エスケレート=エピプレムノイデス」だと思っている方も多いかもしれません。

しかし、現在KewではMonstera epipremnoidesという種そのものが独立種として認められています。

一方の「Esqueleto」は園芸流通上使われている名称であり、植物学上の種名である Monstera epipremnoides と単純に同一視するのは避けた方が安全です。

そして実際に両方を育てて葉を見ると、同じ「大きな穴の開くモンステラ」でも印象がかなり違います。

実際に栽培しているモンステラ・エスケレートの葉

エスケレートも非常に大胆な穿孔を形成しますが、エピプレムノイデスでは細長い窓が葉脈に沿うように伸び、葉縁近くまで迫る姿が特に印象的です。

今後さらに両株を成熟させ、同程度のサイズの葉を比較して記録していく予定です。店頭の大株も含めた比較はエスケレート・ロレト・エピプレムノイデスの葉を並べた記録にまとめています。

マドカズラとも似ているようで違う

穴の開くモンステラとして日本で特に有名なのがマドカズラ(Monstera adansonii)です。

エピプレムノイデス、エスケレート、マドカズラはいずれも「穴の開いたモンステラ」なので、植物に詳しくない人から見るとかなり似て見えるかもしれません。

しかし実株を見比べると、穴の形や配置、葉全体のシルエットには違いがあります。

実際に栽培しているマドカズラの葉と窓

マドカズラでは葉身の内側に窓が並ぶ姿がおなじみですが、エピプレムノイデスでは窓がより細長く発達し、葉縁方向へ大きく伸びる葉が見られます。

写真だけで名前を判断するより、成熟した葉を複数枚観察した方が、それぞれの違いが見えてきます。

「穴の開く植物」はモンステラだけではない

ここでもう一つ面白い植物を紹介します。

名前が似ているエピプレムナム・ピナツム(Epipremnum pinnatum)です。

エピプレムノイデスとは名前が似ていますが、こちらは本当にEpipremnum属。

実際に栽培しているエピプレムナム・ピナツムの葉

エピプレムナム・ピナツムも成長すると葉に大きな切れ込みや穴を形成することがあります。

つまり「穴が開いているからモンステラ」というわけではありません。

サトイモ科の登攀植物には、成長に伴って葉姿を大きく変化させる種類が多数あります。

こうして実株を並べて見ると、同じように見える「穴」や「切れ込み」にも、それぞれ違った個性があるのが分かります。

さらに極端な穴を持つモンステラ・オブリクア

穴の開くモンステラを語るなら、もう一つ非常に面白い存在がモンステラ・オブリクア(Monstera obliqua)です。

こちらは実際に栽培しているオブリクア・ロレト。

実際に栽培しているモンステラ・オブリクア ロレトの葉

オブリクアの一部のタイプでは、葉身より穴の面積の方が目立つほど極端な穿孔が現れることがあります。

エピプレムノイデス、エスケレート、マドカズラ、オブリクア。

同じモンステラ属でも、穴の形・大きさ・配置は驚くほど多様です。

この違いを実際の株で観察できるのも、モンステラを集めて育てる面白さの一つだと思います。

エピプレムノイデスは登らせると面白い

モンステラ・エピプレムノイデスは、自然界では他のものに登りながら成長する登攀性植物です。

Kewのデータでもclimber(登攀植物)として記録されています。仕立てる際はモスポールの連結性と有効高さも確認し、伸びた先を支えられる余地を残します。

栽培でも、モスポールや支柱などを使って上方向へ成長させることで、葉の大型化や成熟した葉姿を観察する楽しみがあります。

今回の株でも、葉によって窓の数や形がかなり異なります。

今後さらに成長させながら、どの程度まで葉が大型化するのか、窓がどう変化するのか、成熟すると切れ込みがどう発達するのかを継続して記録していきます。

実は100年以上前に記載されている植物

国内ではまだマニアックな印象のあるエピプレムノイデスですが、植物学上は最近発見された植物ではありません。

International Plant Names Index(IPNI)によると、Monstera epipremnoides Engl. は1905年に発表されています。

100年以上前から学名が存在する一方、日本の一般的な観葉植物市場ではまだ情報量の多い種類とはいえません。

さらにエスケレートとの名称の混同もあり、日本語で検索すると販売ページが多く、実株を使って葉姿を比較した情報はまだ限られています。

だからこそ、このサイトでは実際に育てている株を使い、成長や葉姿の変化を記録していきたいと思います。

出典:International Plant Names Index – Monstera epipremnoides

まとめ|エピプレムノイデスは「穴」を見比べると面白い

モンステラ・エピプレムノイデスは、名前こそ少し覚えにくいものの、実物を見ると非常に特徴的なモンステラです。

特に注目したいのが、主脈付近から葉縁方向へ長く伸びていく独特な穿孔。

エスケレートやマドカズラ、さらにオブリクアなどと実株を見比べてみると、「穴の開くモンステラ」と一括りにはできないほど、それぞれ違った葉姿を持っていることが分かります。

そして名前のよく似たエピプレムナム・ピナツムは、そもそもモンステラ属ではありません。

今後も株の成長に合わせて、成熟葉や比較写真を追加しながらこの記事を更新していく予定です。

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フィカス・アロイドを育てて記録する人
珍しい観葉植物を実際に育てながら、フィカス・モンステラ・フィロデンドロンなどのアロイドを中心に、成長記録・比較・増やし方をまとめています。 流通名だけでは分かりにくい植物も、実株の写真と栽培経験をもとに紹介しています。
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